参加施設の声Experience

　訪問看護ステーション碧い音ではこれまでに看護職キャリアパス支援事業を通して京大病院から1名、当事業所から3名の看護師が交流を経験しています。当院からの交流は3名がそれぞれ2か月ずつ実施。精神疾患を抱えて地域で暮らす方の新規依頼が増え、交流先は3名とも精神科病棟を選択しました。交流時期が重なっていないとはいえ、ほとんど同じタイミングで同じ場所に研修に行った3名は、お互いの感想や情報を活発に共有してくれています。また、それを他のスタッフたちにも広めていくことで、現場の意識や環境が大きく変化しているところです。

　精神疾患を専門的に学ぶ機会が少なかったこれまではどう看護やケアをしていいかわからず、スタッフたちも逃げたいという気持ちがあった様子でした。しかしきちんとした知識を得ることで「精神の病があってもひとりの人間として接すればいい」というスタンスに。その変化はとても大きかったと思います。また、そんな風に私たちが京大病院へ交流することで得られることがある一方で、私たちの現場だからこそ学べることも多くあります。たとえば看護をする現場が、常に「生活の場」であるということ。高度な医療設備はないけれど、そのひとが築いてきたものがそこにある。それを大切にしながら療養生活を支えるという意味を学んでいただくことは、京大病院へ戻ってからの退院支援にもきっと役立つと思います。