看護職キャリアパス支援センター直通電話

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国保京丹波町病院

看護部長 看護部長

「看護師たちの意識がどんどん外を向くように」
キャリアのある看護師に経験の場を

キャリア10年前後の看護師たちは最も脂が乗りながら、まだまだいろいろなことを吸収できる素晴らしい時期。しかし、ひとつの地域病院のみで幅広い経験の場や、看護師自身がキャリアアップ、スキルアップを意識できる環境を用意するのは簡単ではありません。そうした課題を解決するために、看護職連携キャリア支援事業に参加しました。

周囲のスタッフにも好影響

出向期間が始まって当院のスタッフ達には変化が生まれてきました。それは、意識が外に向くようになってきたこと。自施設から勉強に行く仲間や外部からやってきた看護師の技術、知識に触れることで、周囲のスタッフが自分たちのキャリアアップやスキルアップをこれまで以上に積極的に考えるようになったことをとても嬉しく思っています。もちろん、良い影響を私たちだけがいただいているわけにはいきません。出向先に当院を選んでくださった看護師、京大病院のためにも、私たちができることを一つでも多く提供していきたいと考えています。

看護師 国保京丹波町病院
看護師

病棟全体の方々に育てていただいた9ヶ月間

看護師として様々な経験を積んできましたが、自施設を離れ新しい環境に飛び込んでみれば、役に立てることが少ないと感じ、自信をなくすこともありました。それでも無事に出向期間を全うできたのは、限られた時間の中でも親切・丁寧に指導してくださったスタッフ、化学療法への緊張、将来への不安があるにも関わらず、優しく接してくださった患者の明るい笑顔のおかげです。また、久しぶりに自分よりも若い看護師や看護学生と接することで、働き始めた頃の初心に戻ることができたのも、とても大きな出来事でした。

最先端の治療と看護と、地域ならではの看護

異なる環境に身を置くことで客観性が高まり、自身の看護を振り返る機会にも繫がると感じるようになりました。最先端の治療・看護と、地域ならではの看護で求められることに違いがあると同時に、「患者さん一人ひとりに寄り添いながら、患者・家族に応じた看護を行うこと」は決して変わらないのだと実感し、改めて自分に足りないものや、「学びたいと思う気持ち」を発見できたような気がしています。出向前に看護部長から「この9ヶ月が過ぎたとき、これからの人生でどんなに困難なことが起こっても、看護師として、ひとりの人間として揺らぐことがない軸がきっとできているよ」と言われたことが、 今ではとてもよく理解できます。今まで経験したことがないほど濃密で宝物のような時間を過ごすことができ、とても感謝をしています。


マニュアルがあり、不慣れな業務も安心

出向先は、皮膚科、形成外科、初期診療・救急科、整形外科の混合病棟で、患者は乳幼児から高齢者まで、急性期から終末期にいたるまでの幅広い部署でした。新型コロナウィルス感染症対策の外来トリアージも体験し、サーモグラフィーの活用や、きめ細かなマニュアルの整備など、慣れない私でも患者や付き添いに対応しやすい環境でした。

思い描いていた以上にたくさんの学び

出向を希望した理由に、「京大病院の看護教育を学びたい」がありました。教育体制として、個人の目標達成に向けた支援、教育に関する情報提供や研修実施などの支援が整っていることは非常に参考になり、思い描いていた以上に多くを得られたと実感しています。今後は、本事業で迎えた側、迎えられた側の両方を経験した立場を活かし、貢献していくことが目標です。


看護師の役割の大きさを改めて痛感

放射線部・高圧酸素治療室で医師や放射線技師とともに検査や治療を支えていく上で、造影剤によるアナフィラキシーショックや急変時の対応など幅広い知識と経験、細やかな声かけとやさしい笑顔、不安を与えない心遣いなど、看護師の役割の大きさを改めて知ることができました。

新たな発見や学びの連続でした!

がん放射線療法看護認定看護師とオリエンテーションから放射線治療までを体験し、病棟看護師との連携や継続看護の必要性、患者中心の安全で安心な看護を提供するための頻繁な勉強会の開催、各種マニュアルの整備、他職種との連携、日々の努力が大きな信頼やモチベーション向上に繫がっていること等を学びました。

何もかもが新鮮で、学べることの楽しさを感じる毎日です!

今の私が大学病院で戦力になるのか、設備もマンパワーも異なる病院で何を持ち帰ることができるのかと不安もありましたが、何もかもが新鮮で、学べることの楽しさを感じる毎日。皆さんにもおすすめです。

看護部長 京大病院
看護師

地域看護の必要性、基本を学ぶために

地域看護や継続看護の必要性を学びたいと思い、京丹波町病院へ1年間出向しました。町としての病院の在り方、地域住民への貢献など、病院と町が常に密に関わりを持ち、それぞれの生活の場へと繋ぎ、治療を希望される方や治療が必要な場合には、近隣病院との連携の実際を学びました。病棟、訪問看護、地域連携、診療所、老人保健施設での勤務、近隣の保育所のスタッフへの指導の同行など、「今までの自分の看護や知識を萎縮することなくやってくれたらいいよ」と言ってくださる先輩方のもと、楽しく経験させていただききました。

人生における選択を支えるために

高齢患者の場合、症状と治療リスク、余生の過ごし方をバランスよく考えることが不可欠。これまでの生活の場には戻れないケースも多く、その現状に気づいていただくことも必要です。インフォームド・コンセントでは、医師が患者や家族に、治療をどのように選択していくのか、死とどう向き合っていくのかを考える時期であることを伝えているのが印象的でした。人生における選択を支え、提供できるサービスの情報をお伝えし、サービスで関わる人との繋がりを調整していくことは、退院調整看護師の重要な役割であると改めて感じることができました。


地域密着の病院や在宅状況の今を知るために

退院調整を行う立場として、実際に地域密着の病院や在宅の状況を知りたいと思い、本事業に参加しました。出向中に驚いたのは、90〜100歳代の入院患者と介助を要する方の多さでした。また、様々な患者が入院されるため、看護師は知識、技術を広範囲に求められます。先輩看護師は日常的なADL介助はもちろん、認知症患者への関わりも経験が豊富で、看取りについても改めて考えさせられる機会も多く、非常に有意義な時間を過ごせました。

出向を通して、ジェネラリストとして成長

訪問看護・診療の現場でも働く機会をいただき、地域包括ケアシステムが、どのように運用されているのかを身を持って学ぶことができました。また、大学病院と出向先である国保京丹波町病院それぞれの強み、課題について考える時間も増えました。大学病院では経験できないことも多く、ジェネラリストとして働いていきたい私にとって、本事業へ参加したことはとても良かったと感じています。今後、退院支援を行う上でも 患者や家族への情報提供がより良いものに繫がるのではないかと思います。

2015~2024年度人材交流実績

  • 国保京丹波町病院 ⇒ 京大病院:看護師 3名
  • 京大病院 ⇒ 国保京丹波町病院:看護師 2名